澪ちゃん恋をする
12章 澪ちゃんの過去
転校生 【玲次side】
2006年10月
小学1年の秋、俺のクラスに転校生が来た。
「今日から新しいお友達を紹介します。さぁ、入ってきて」
担任の先生がそう言うと入り口から女の子が入って来た。
「自分のお名前と一言、言えますか?」
先生がそう聞くとその女の子は頷いた。
「佐伯澪です。早くみんなとお友達になりたいです。よろしくおねがいします」
そう言ってお辞儀をした。
ちっちゃくて、弱っちそうで、泣き虫そうだ。
俺の澪への第一印象はこんな感じだった。
「はい、よく言えました。じゃあ澪さんは一番後ろのあの席に座って」
そう言って先生は俺の方を指差した。
俺の隣だ…。
そう思っているとその女の子は俺の隣に来た。