澪ちゃん恋をする
腕のあざ 【玲次side】
2007年2月
澪が転校してきて4ヶ月が経った。
クラスのやつらともだいぶ仲良くなったと思う。
俺の嫌いな国語の授業を受けていると、消しゴムが落ちてしまった。
俺の消しゴムはコロコロと澪の方へ転がっていった。
「あ、消しゴム取って」
コソっとそう言うと澪は落ちた消しゴムを見て腕を伸ばした。
そのとき、澪の腕にあざがあるのがチラッと見えた。
青紫に腫れていて、すっごい痛そうだった。
「澪、その腕どうしたんだよ?」
俺は拾ってもらった消しゴムを筆箱にしまいながら聞いた。
すると澪の体がビクッと揺れた。
「な、なんでもないよ?」
そういいながら自分の袖口を伸ばして隠した。
俺はちょっと気になったから母さんに言った。
母さんはどこかにぶつけたのかな?と心配そうにしていた。