澪ちゃん恋をする
それから俺たちは2年生になった。
2年になっても俺と澪は同じクラスだった。
「こーんにちは~!!」
「いらっしゃい!どうぞ~」
「おじゃましまーす!」
2年になっても澪はよくうちに遊びに来た。
「げ~また来たのかよ!」
その時から俺は素直じゃなかった。
澪が来てくれて嬉しいのに、いつも愚痴ばっか言っていた。
「いいじゃん!それよりこれ見て!」
そう言って澪が持っていた紙コップを除いた。
「うわっカブトムシじゃん!どうしたんだよこれ!?」
「うちのアパートの階段にいたの!玲次にあげようと思ってさ!」
その時の俺は単純だった。
俺たち男の中でムシキングというゲームが流行っていた時代だった。
カブトムシと聞いただけでテンションが上がった。
「まじ!?さんきゅ!めっちゃうれしい!!」
俺はジャンプして喜んだ。
「まぁ、よかったわね!澪ちゃんありがとう」
母さんが台所からジュースとお菓子を持って来た。
そして澪と俺の前にジュースを置いた。