澪ちゃん恋をする


「ごめんなさい…ごめんね…澪…」



そう言って近くに落ちていた別の破片を持ったと思ったら、あっという間に自分の首元に向かって振り下ろした。

一瞬の出来事だった。

辺り一面に赤い血が飛び散った。

俺と澪はその瞬間を間近で見ていた。

そして澪の母親が倒れたのと同時に澪が震えだした。



「い、いや…お母さん…」



「…」



俺もその時は声が出なかった。

まさか、目の前で人が首を切るなんて…。

小2の俺には衝撃的すぎた。

澪の母親の首からドクドクと赤いものが溢れてくる。



「い、いやあぁぁぁーーー!!!!!!」



澪の悲鳴がこだました。

そしてそのまま澪は意識を失った。

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