澪ちゃん恋をする
階段を上って、屋上のドアを開けるとやっぱりいた。
フェンスに手をかけて遠くを見ている。
「玲次~!!」
玲次はビックリしたように振り向いた。
その瞬間、あたしは玲次に抱きついた。
「うおっ!なんだよっ!!?」
玲次は焦ったように声を上げた。
「あ、あのねっあたし、あたしねっ!!」
全力で走ってきたせいかうまく言葉にならない。
早く、気持ち伝えたいのに。
「おおお落ち着け落ち着け、深呼吸だ」
玲次はあたしの両肩を掴んで自分から体を離した。
深呼吸をしてあたしは玲次の目を見て言った。
「あたし、玲次のことが好きっ!」
そう言った瞬間、玲次の顔が真っ赤になった。
「はっ!!!?」