澪ちゃん恋をする
そうだ、授業料が免除になれば、おじさんとおばさんの負担も軽くなる。

身寄りがいなかったあたしを、おじさんとおばさんは快く引き取ってくれて、自分達の本当の子供のように育ててくれた。

こんな親孝行の仕方なんて考えたことなかった…。

今日だけ、玲次を尊敬するよ。



「…お前…どうする?」



玲次にそう聞かれてあたしは小さな声で言った。



「…あたしも、入れるかな…?」



あたしだって、おじさんとおばさんに親孝行したい。

2人が喜んでくれたら本当に嬉しい。



「死ぬ気で勉強すれば大丈夫だろ。努力は嘘をつかないからな」



そう言って玲次はあたしの肩にそっと手を置いた。

それだけで、頑張ろうと思った。

不思議…。



「…そうだね。あたしがんばる!!絶対立花に入る!!」



「よし!じゃあ2人で立花上位で受かるぞ!」



「うんっ!!」

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