澪ちゃん恋をする
運命の合格発表 【澪side】
2013年3月
とうとう合格発表の日が来てしまった。
「れ~い~じぃぃ~!受かってなかったらどうしよ~う」
あたしは立花高校の正門の前で、半泣きで玲次の肩を揺すっていた。
「ちょっ!その顔ヤバい!まじでヤバい!いつもの10倍不細工だぞ!」
玲次にそう言われてハッとした。
マジでか!
いつもの10倍とかかなりヤバイじゃないかっ!!
どおりで周りの人がチラチラ見てくるわけだ!!
「ねぇ、あの人かっこよくない?」
「キャーホントだ!でもあのとなりのメガネ誰?彼女じゃないよね?」
「まさか!あんなカッコイイ人にあんなダサイ彼女ないってぇ!」
近くを通る他の中学の女の子達がこっちを見て話しているのが聞こえた。
いやいや、そこのお嬢さんち。
コソコソ言ってるつもりだろうけど丸聞こえですよ?
えぇえぇ、あたしはどうせメガネっ子ブスですよ~だ!!
心の中で女子高生に文句を言ってから玲次を見た。
てか、玲次ってそんなにカッコイイんだ。
…でも中身は残念。
そう思ったけれども、今はそんなことより…。