澪ちゃん恋をする
「玲次!てかいいの?あの子たちは?」
澪はさっきサンドイッチにさせられていた女を目で追いながら言った。
なんだ、気づいてたのか。
「気づいてたんなら助けろよ!!」
「え~やだよう。あんな中入ったら潰れちゃう」
俺がそう言うと澪は必死に首を横に振った。
確かにな。
あの中にこんなちっこい澪が入ったら潰れちまうな。
「まぁ、そうだな。あ、これやるよ!」
「なに?」
「手出せ」
そう言うと澪は右手を出した。
これは俺の昔から決めていることの一つ。
コロンと澪の右手に置いた。
「…ボタン?」
そう。俺の第二ボタン。
「お前にやる」
中学、高校の第二ボタンはお前にやるって決めてるんだ。
他の誰にもあげるつもりはない。
「いらないよ~それにあの子たち欲しがってたからあげればいいのに」
「いやだ。俺はお前にやるって昔から決めてたんだ!!」
俺がそう言うと澪は目を見開いた。