澪ちゃん恋をする
「え?それって……」
あぁ、さすがに鈍い澪でも気づくよな。
第二ボタンと言えば好きなやつからもらったり、あげたりする。
それくらい、澪だって知ってるよな。
「…俺…」
やべぇ、柄にもなくガチで緊張してきた。
人に気持ちを伝えるときってこんなに緊張するんだな。
「俺…ずっと前からお前が…」
澪の目をしっかり見たとき、澪が言った。
「もしかして、洋服のボタンのお返し?」
「は?」
洋服?ボタンのお返し?
澪の言っている意味が分からなくて首を傾げた。
「昔、あたしのお気に入りだった洋服のボタン、玲次がどっか飛ばしたじゃない!」
あぁ、そういえばそんなことあったかも…。
でも今の流れでそうなるか?
俺の緊張も解けて、脱力感に変わった。