澪ちゃん恋をする
そう、葉月の成績はあまりよくはなかった。
てか、かなりよくなかった。
悪すぎた。
毎回赤点ギリギリで、立花を受けると言ったときは、先生に必死に止められていた。
進路指導室で担任にみっちり3時間説得させられて、終わった後出てきた時は先生がやつれていた。
そのかわり、出てきた葉月はすがすがしい顔で出てきたのはまだ記憶に新しい。
あたしと離れたくないと言ってくれて、必死で勉強してくれた。
塾にも通って、あたしも玲次も教えられるときは教えた。
そしてその結果、見事立花高校に合格。
この成績の上がりようは学校の伝説になったという噂だ。
「澪、また同じクラスだといいね!」
「うん!小中って葉月とクラス違ったことないもんね!」
そうなのだ。小学校も中学校も葉月とはずっと同じクラス。
ちなみに玲次もずっと同じと言うのは別に言わなくてもいいだろう。
毎年この3人は同じクラスなのだ。
これはもう運命としか思えない。