澪ちゃん恋をする
ブレスレッド 【葉月side】
まったく、吉住(ヨシズミ)先生もこんな大きい荷物をこんなか弱い女の子に持たせないでよね~。
ある日の昼休みに、担任の吉住から職員室に荷物を持ってきて欲しいと言われ、あたしは荷物を運んでいた。
重くはないが、前が見えないほど大きい。
「おいっ!紙飛行機飛ばそうぜ!」
そんな男の子の声が階段の上から降ってきた。
あたしも早く荷物届けて遊びに行こう。
そう思って階段を登っていた。
その時、ドンっという衝撃とともにあたしの体は後ろに倒れた。
「きゃっ!」
「うわっ!」
階段の上から走って降りてきた生徒にぶつかってしまったのだ。
落ちるっ!!そう思って目をつぶった。
その瞬間、左手を誰かに掴まれた気がした。