澪ちゃん恋をする
「佐伯澪!!あんたはもうあたしの友達だからね!大親友だっ!!!」
大声でそう言うと、その声にビックリしたのか2人とも振り返った。
そして、佐伯澪はあたしをじっと見た後に小走りであたしに近づいてきた。
「み、澪?」
須藤玲次もあたしの方に向かって来た。
あたしの目の前に来ると佐伯澪は自分のスカートのポケットから何かを取り出して、手を差し出してきた。
そしてあたしの目をじっと見た。
「…」
「え?」
手を出せってこと?
そう思ってあたしは両手を差し出した。
佐伯澪は何も言わずにあたしの手に何かをのせた。
「わぁ!かわいい!」
佐伯澪が手に乗せたのは、ビーズで作った可愛いブレスレットだった。
ピンクと黄色が交互になってて、とっても可愛かった。
「え?これ、くれるの?」
尋ねると、佐伯澪は小さく頷いた。
「ありがとうっ!大切にする!!」
ホントに嬉しかった。
あたしは笑顔でお礼を言った。
佐伯澪も、ほんのちょっと笑ってくれたような気がした。