澪ちゃん恋をする
「うげっ!!!」
女の子とは思えない声が出た。
しかし、今はそんなこと気にしている時間はない。
「ちょっと急いでるんだけどっ!!!」
宙に浮いた足をバタバタさせた。
「落ち着け。お前の目覚まし時計は正確だ」
「はぁ!?」
玲次が落ち着いた声でそう言った。
意味わかんないんだけど!!
「俺が早いだけだよ」
そう言われて洗面所の時計を見た。
6時35分…あれ?寝坊じゃない?
「なんでこんな早いの?」
地上に下ろされて玲次を見て聞いた。
「今日7時から生徒会の集まりがあるんだよ」
あぁ、そうか。
玲次は入試で1番だったから、生徒会書記になったんだった。
でもこんな朝早くから大変だなぁ~。
「なんだぁ。ビックリしたよ。頑張ってこいよ!!」
そう言ってあたしは玲次の背中を叩いた。