澪ちゃん恋をする

もう一人の親友 【葉月side】



澪が教室から出て行くのを見て、あたしは玲次の元に向かった。



「玲次」



「あんだよ?」



自分の机で生徒会の仕事らしきものをやりながら答えた。

今日の玲次はいつもよりさらに機嫌が悪そうだ。



「よく澪にコンタクト許したじゃん」



そう言いながらあたしは玲次の前の澪の席に座った。

すると玲次はさらに眉間にしわを寄せた。



「昨日知らない男に家まで送ってきてもらっててよぉ…」



玲次はコツンと机に額を付けながら言った。



「そん時にはもうああだった。ボールにぶつかってメガネ壊れたんだと」



あぁ、さっき澪に聞いた話ね。

あたしは玲次の机の上にあるプリントをいじりながら聞いた。

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