クソガキ
「洵~、ガムちょうだい。」
「‥‥結衣さん、疲れてないっすか?」
私があくびを漏らしながら洵に手を差し出したとき、洵はそんなことをきいてきた。
「‥‥うーん。ちょっと眠いかな。。」
今日はほぼ一日運転してたしなー‥。
私はガムをうけとりながらそんなことを考える。
2時間くらい前に、やっと渋滞から抜けた。
この前来た時にはまだあった道が、今日はあいにく工事中で‥‥
仕方なく、大きな遠回りを始めたのが一時間前‥‥;
なんか‥‥変だなぁー;
ほんと、ふんだりけったりだわ‥‥;
周りに走ってる車はもうなかった。
たまにパーキングエリアを通りすぎる時に、1、2台駐車場に止まっているのを見る程度。。
もう日付変わったかな‥‥。
「今日はもうホテルに泊まりません? 結衣さん疲れてるし。地元までまだ遠いし!」
「‥‥あんた、なんでそんな嬉しそうなの?」
「えー?♪そーんなことないですよ??」
いかにも何か企んでそうな洵のニヤけた顔を、私は疑いの目で睨む。