クソガキ
懐かしの母校
「結衣さ〜ん、朝ですよ〜」
「‥‥ん〜?」
ベッドの近くで、洵のコソコソした声がして、私はとりあえずうなっておいた。
まだ目は開けてないけど、明るさからすると‥‥‥
朝ね。
はぁ‥‥
もっと寝てたいのに;
せっかく実家なのにぃ~‥
ってか、なんでクソガキが私を起こしてんのよ;
普通、逆でしょ‥‥?;
「‥‥起きてくださ〜い」
「‥‥‥ん‥‥‥やだ。」
私はそう言って、パッと目を開いた。
‥‥すると、ベッドの横にしゃがみ、私の顔をのぞきこんでいた洵と、
‥‥バッチリ目が合った。
‥‥私が不思議そうな顔をすると‥
‥‥洵はニコッと笑う。
‥‥‥またまた、いつもの逆バージョン。
まさかこの私が、クソガキに起こされる日が来るなんて‥‥;
「もう9時ですよ♪‥‥ねぇ結衣さん、今日は一緒に遊びに行きましょうよ☆」
はしゃいだ表情でそう言う洵を、私は目をパチクリしながらまた不思議そうに見つめた。