クソガキ
洵を見てみれば、すでにしっかりと普段着に着替えていて、頭にはメッシュキャップまでかぶっていた。
‥‥‥しかもよく見れば、私のだし;
どこからとってきたのよ;笑
「別にヒマだし、いいけど‥‥」
「うん、知ってます!」
にっこり笑いながら、クソガキが頷いた‥‥。
私は若干イラッときた‥‥;
そんなに遠出もしないだろうから、ちょっとラフめのシャツワンピに、黒のレギンスを合わせた。
髪を巻くのも面倒くさかったから、一つにまとめてスッキリさせた。
顔もほぼすっぴん。
さすが、田舎生活は楽でいい。笑
「あ、出かけるん?」
洵と一緒に出かけるそぶりをみせていると、おかんがすかさず口をはさんできた。
「はい♪ちょっとぶらぶら。」
「じゃあ、帰りにちょっと買い物してきてくれない?」
「いいっすよ♪」
ニコニコしながら洵が答える。
よほど気に入ったのか、頭にはまだメッシュキャップを被ったままだった。
後でこいつにあげよう、と私はひそかに心の中で思った。