クソガキ










「‥‥あの子、変な子ね;」



正門前に停めた車に乗り込み、私はつぶやいた。



洵よりも髪の色が薄くて、なんか‥‥やんちゃそうな子?に‥



“超可愛い”‥‥とか言われた;




まぁ、可愛いって言われて嫌な気はしないけどさ……;笑








「笑; あいつ、ただのバカなんで、気にしないでください」


苦笑いしながら、隣で洵がそう言う。






それにしても‥‥雨すごいな‥;


天気予報では降らないって言ってたのに。。



天気って気まぐれー。








「にしても、なんで迎えに来る気になったんすか?」


洵はそう言いながら、雨に濡れた髪をくしゃくしゃしている。




「あら、迎えに来てほしくなかったー?」


私はそう言いながら、カバンの中からタオルを取りだし、洵に渡した。




「うぃーっす♪‥‥いえいえ、めっそうもないです!」


洵はそう言いながら調子よく笑う。






「すごい雨だね」


「ですねー」




雨はどんどん強くなっていく‥‥









よし!早く帰ろ!




私は、そう思い、車のエンジンをかけた―――‥‥‥‥
















「ねぇ、夕食なにがいいー?」


自分の部屋で家用のシャツに着替えながら、私は大きな声で叫ぶ。






すると、『なんでもいいっすよー』と、遠くの部屋から洵の声が聞こえてくる。





‥‥“なんでもいい”が一番困るんだけど。




ブツブツ言いながら、私は部屋着用の半パンをはく。




あれ‥‥あたし太った?;

パンツがパンパンなんだけど‥‥


‥‥いやいやいやいや。そ、そんなわけ!!

気のせいよ。洗濯して縮んだのよ、きっと!






‥はぁ~!!


なんか私‥‥



なんかダメだ‥;


よし!!明日から車はやめて、自転車で通学しよう!!








< 16 / 134 >

この作品をシェア

pagetop