クソガキ
「‥‥あの子、変な子ね;」
正門前に停めた車に乗り込み、私はつぶやいた。
洵よりも髪の色が薄くて、なんか‥‥やんちゃそうな子?に‥
“超可愛い”‥‥とか言われた;
まぁ、可愛いって言われて嫌な気はしないけどさ……;笑
「笑; あいつ、ただのバカなんで、気にしないでください」
苦笑いしながら、隣で洵がそう言う。
それにしても‥‥雨すごいな‥;
天気予報では降らないって言ってたのに。。
天気って気まぐれー。
「にしても、なんで迎えに来る気になったんすか?」
洵はそう言いながら、雨に濡れた髪をくしゃくしゃしている。
「あら、迎えに来てほしくなかったー?」
私はそう言いながら、カバンの中からタオルを取りだし、洵に渡した。
「うぃーっす♪‥‥いえいえ、めっそうもないです!」
洵はそう言いながら調子よく笑う。
「すごい雨だね」
「ですねー」
雨はどんどん強くなっていく‥‥
よし!早く帰ろ!
私は、そう思い、車のエンジンをかけた―――‥‥‥‥
「ねぇ、夕食なにがいいー?」
自分の部屋で家用のシャツに着替えながら、私は大きな声で叫ぶ。
すると、『なんでもいいっすよー』と、遠くの部屋から洵の声が聞こえてくる。
‥‥“なんでもいい”が一番困るんだけど。
ブツブツ言いながら、私は部屋着用の半パンをはく。
あれ‥‥あたし太った?;
パンツがパンパンなんだけど‥‥
‥‥いやいやいやいや。そ、そんなわけ!!
気のせいよ。洗濯して縮んだのよ、きっと!
‥はぁ~!!
なんか私‥‥
なんかダメだ‥;
よし!!明日から車はやめて、自転車で通学しよう!!