クソガキ
「結衣さーん、外 洪水状態っすよ?」
自分の部屋から出ると、すでに長袖の部屋着に着替えた洵がリビングのソファーに座ってテレビを点けていた。
「ほんとねー」
ソファーの背もたれに手をついて、洵の真上からテレビ画面を見ながら私もつぶやく。
画面の中の男のリポーターさんが、壊れた傘のせいでずぶ濡れになりがら中継をしていた。
‥‥すごい雨
先ほどから、雨は止むどころか、どんどんどんどん強くなっている‥‥
台風でもきたのかな‥?
そんなことを考えながら、私はキッチンに向かった。
さーて、今日の献立は和食にしようかなー!
低カロリーだし、低カロリーだし、低カロリーだし…。
そう思い、お鍋に手をのばした瞬間‥‥‥
ピカッ‥‥!
バリバリバリッ!
ゴロゴロゴローッ!!!!!!
「‥ひゃぁ!」
突然落ちた雷に、思わず驚いて、鍋を取り落してしゃがみこんでしまった。
び、びびった!!!;
し、心臓止まるかと思った…
やばい、ちょっとチビッちゃった;
「結衣さん?!‥‥」
私の叫び声をききつけ、びっくりしたように洵が走ってくる。