クソガキ
「ただいまー」
「おかえりー」
洵は、片道40分のチャリ通だから、特に夏場は毎日汗だくになって帰ってくる。
「あっちーッ‥」
‥‥そう言って冷蔵庫をあける、いつもと何の変わりもない洵を、私はソファーに座り、横目でぼーっと見ていた。
‥‥洵、良い感じにこんがり焼けたなー
‥‥‥?
‥‥‥!!
「‥‥こらっ!! がぶ飲みすんなー!」
私がハッとして注意する時は、いつももう手遅れ‥‥;
いつものように、洵は冷蔵庫の中から、わざわざ買ったばかりの2Lのジュースを開け‥‥。
そのまま口をつけて、がぶ飲みしてしまう‥‥;
‥‥‥何度言えばわかるのよ!;
保存がきかなくなるじゃないの!!!
しかも‥‥‥いつも買ったばかりのやつを選んで飲むとか;
このガキ、どんだけタチわるいのよ!;
「えへっ、ごめんなさーい*」
私が睨むと、可愛く謝れば良いと思っているのか、洵は冷蔵庫をサッと閉めて小首を傾げてくる。
‥‥‥今日はもう許さないんだから!
「‥‥消費税も含めて…お金請求してやる!」