クソガキ
‥‥‥消しゴムカス一つないピカピカの机‥‥
真新しい教科書‥‥
そして‥‥
筆記用具がない‥‥という緊急事態;
いつも使ってるあの学生かばんに‥‥いったい何入れて学校行ってんだろ、コイツ;
「‥‥あんた、勉強したこと‥‥ある?」
洵の顔をのぞきこみながら、私はきいた。
「ありますよ!それくらい!し、失礼だなぁ」
そう言う洵だが‥‥、やはり私は疑惑の目で見てしまう;
「んー‥‥もうほら、貸してあげるから」
私はそう言って、自分のペンケースからシャーペンを取り出した。
「あーざーすッ!」
【数学】
「‥‥‥どこがわからへん?」
「DoCoMo」
「あっそ‥。」
【英語】
「俺、英語は中学から得意なんで!!」
「そうなんだ!じゃあ、英語はいいね。」
「あ、けど高校の授業はまだでたことないですよ?」
「‥‥‥」
【国語】
「‥‥日本語はできる?」
「いや‥英語のほうがまだ得意かも;笑」
「そっか‥‥;」
‥‥まぁ、こんなもん‥‥かな?;
「‥‥大丈夫。まだ時間あるんだから‥‥‥
200円で詰め放題の枝豆くらい、詰め込もう!」
私は洵の手をとって、自分に言い聞かすようにそう言った。