クソガキ










‥‥‥消しゴムカス一つないピカピカの机‥‥




真新しい教科書‥‥



そして‥‥


筆記用具がない‥‥という緊急事態;





いつも使ってるあの学生かばんに‥‥いったい何入れて学校行ってんだろ、コイツ;








「‥‥あんた、勉強したこと‥‥ある?」


洵の顔をのぞきこみながら、私はきいた。




「ありますよ!それくらい!し、失礼だなぁ」



そう言う洵だが‥‥、やはり私は疑惑の目で見てしまう;






「んー‥‥もうほら、貸してあげるから」


私はそう言って、自分のペンケースからシャーペンを取り出した。




「あーざーすッ!」










【数学】



「‥‥‥どこがわからへん?」



「DoCoMo」



「あっそ‥。」








【英語】



「俺、英語は中学から得意なんで!!」



「そうなんだ!じゃあ、英語はいいね。」



「あ、けど高校の授業はまだでたことないですよ?」



「‥‥‥」









【国語】



「‥‥日本語はできる?」



「いや‥英語のほうがまだ得意かも;笑」



「そっか‥‥;」










‥‥まぁ、こんなもん‥‥かな?;




「‥‥大丈夫。まだ時間あるんだから‥‥‥

 200円で詰め放題の枝豆くらい、詰め込もう!」



私は洵の手をとって、自分に言い聞かすようにそう言った。







< 30 / 134 >

この作品をシェア

pagetop