クソガキ
「‥‥ん~、結衣さん~‥」
そう言いながら、私の体に腕をまわし、ぎゅーっと抱きついてくるクソガキ…
「‥‥ちょ‥!」
私は、一瞬フリーズした‥;
クソガキが、半目で私を見てる。
‥‥‥;
っ‥;
‥‥‥なに朝からいっちょ前なことしてんだ、この
「クソガキッーー!!!」
私はベッドの隣にあった電気スタンドをつかむと、洵の頭めがけて力いっぱい殴り付けた。
ゴスッ‥‥
奇妙な音が部屋中に鳴り響く―――‥‥
「ア゙ーーーー/////」
そして2秒遅れて、断末魔の叫びみたいな、洵のすさまじいうなり声がきこえてきた‥‥‥
* * *
「あんた、蛇口ぐらいちゃんとひねりなさいよねー」
食卓に座り、頭をまだおさえている洵に、目玉焼きを盛った皿を渡しながら言う私。
「‥‥普通スタンドで殴ります?;」
皿を受け取りながら、文句言いたげな顔を私に向ける洵。
「欲情するあんたが悪いんでしょ!はい、自業自得」
淡泊に私はそう言うと、クルッと洵に背を向け、対面式のキッチンへ向かった。