クソガキ
午前中の講義がすべて終わると、私たちはいつものように食堂にたまった。
「あ、そうそう。洵クン勉強進んでるのー?」
食堂限定の特製ケチャップをオムライスにかけながら、ヒロクンがきいてきた。
‥‥このケチャップ、私も好きなんだよね。
有機トマト使用らしい。。
よし、タダだし、たっぷりかけてやろ。
そんなケチくさい私を、亜衣とヒロクンが哀れな目で見つめてくる;
ヒロクンは実際、洵に会ったことないんだけど、写メは見せたことがあって‥‥
『わたしが今まで見てきた高校生のうちで一番かっこいいーーー!』
と、絶叫し、それから洵のことがお気にいり‥‥;笑
「うーん‥‥頑張ってるんだけどね~。今日だって朝の5時まで勉強してたんだよ‥‥? テスト受ける前に倒れるんじゃないかって心配。」
「徹夜じゃないの!」
‥‥そうなんだよね。
あの子のことだから、授業中に寝てなきゃいいんだけど‥‥。
そんなことを考えながら
フライドポテトちびちびたべていたとき‥‥
「‥‥ねぇ、結衣ちゃん?」
‥‥急に背後のテーブルから、誰かによばれた気がした。
あれ‥‥?
今よばれたのって‥‥私?
‥‥でも、結衣って名前の子ならそこらへんにいるし。。
「結衣ちゃん?無視~?」
その声と一緒に、今度は軽く背中をどつかれてやっと、
私は自分がよばれていたんだと気付いた。
振り返ってみると‥‥