クソガキ
「ちょっと結衣っ!! 野口クンと知り合いなの?!!」
「わたしにも紹介しなさいよ!!!」
「‥‥‥へ?」
颯太が去っていた直後‥‥‥
その2人の叫び声ともいえる声が聞こえた瞬間、
私は突然、後ろからシャツの襟をがっしりと掴まれた‥‥‥
「っく!‥‥‥ぐ‥くるし‥ぃ;」
襟を思いっきり引っ張られ‥‥、一時的に呼吸ができなくなる;
そしてそのまま、私は‥‥亜衣とヒロクンに、左右から羽交い締めされてしまった‥‥;
「なんであんたがちゃっかりアドレスもらってんのよー!!」
「オイ、コラ。わたしに紹介しなさいよー!!!」
「「・・・悔しいっ!」」
「‥‥もう!!やめてよ!! なんなる?二人して; ‥‥ってか、二人ともなんで颯太のこと知ってんの?;」
「知らない人なんていないわよ!だってめっちゃ有名人だもん!!」
私の左腕を物凄い力で引っ張っていた亜衣は‥‥、
そう言って、私の腕を勢いよく投げ捨て‥‥
そして、急いでバッグから手鏡をとりだし、
目にも留まらぬ速さで、自分の顔をうつした‥‥;
「‥‥ど、どうしたの‥?;亜衣」
「‥‥‥ふぅ。よかった、化粧崩れてない。うん、あたし、いつもみたいに可愛い。」
「‥‥‥;」
‥‥‥私の友達って、なんでこんなに濃いんだろう‥‥;