クソガキ
しばらくして、私は部屋からバンドエイドをもってきた。
そして、再び洵の隣の椅子に座りこむ。
「おでこだして。絆創膏貼ってあげるから」
「‥‥うん」
一瞬、なんとなく驚いたような表現をしたが‥‥洵はおとなしく前髪を持ち上げ、おでこをだした。
ふぅ。
まったく、世話がやけるわねぇ。
(‥‥‥ってか、殴ったのは私なんだけど;笑←)
「‥‥俺、死んじゃいますよ?」
丁寧に洵のおでこにバンドエイドを貼っつ付けていると‥‥
‥まるで主導権を握ったかのように、突然強気な声で洵は言う。
「何でよ?」
クソガキには負けないように、私も強気で言う。
うわ;
‥‥ってか今更だけど;
バンドエイド貼ってるせいか‥‥洵との顔の距離が異様に近い;
嫌な予感を感じていると‥‥洵がニヤリと笑った‥。
‥‥‥そして、私が座っているイスごと、グイッと自分の足の間に引きずりこんだ。
「よし!」
「‥なに」
‥‥真っ正面からクソガキの足の間に挟まれてるこっけいな状態で‥‥;
私はなおも強気。
だって‥‥こんなガキに、21歳の大人である私が負けるわけにはいかない。