クソガキ
「‥‥あーーーーー!!!!!!」
‥‥突然聞こえてきた奇声に、私は一瞬心臓が止まりかける;
いったい何事だっ?;
店に残っていたカップルのお客さんは、驚いた表情でこちらを振り向き‥‥
厨房のシェフさんたちも、びっくりした表情で‥‥こちらにやってきた。
‥‥みんなの視線の先には‥‥
「洵平クーーーンだぁ!!* やーん*ちょー可愛い*」
‥‥‥洵を見つけ、大興奮している‥‥ヒロクンがいた‥‥。
一番驚いているのは‥‥洵だろう。
ヒロクンの奇声に驚いて‥‥固まってしまっている;
私の友達‥‥‥濃いなぁ‥;
「ミナサン、キョウハ、ドウモアリガトウ!」
みんなが揃ったところで‥‥
ジャハーンさんが、店の奥から、優雅に登場した。
お客さんを含め、みんなが温かい拍手をする。
「アリガトウ、アリガトウ。‥‥ボクハ、ニホンヘ、インドノブンカ‥ミナサンニシッテモラウタメニキマシタ。」
ジャハーンさんはそう言って、カウンターの上に、ワイングラスを静かに置いた。