クソガキ
◆第三章
実家へ‥
その電話は、突然かかってきた。
『結衣〜、あんたたまには家に帰ってきなさいよ。もうすぐ夏休みでしょ?ほら、洵平君もつれて♪』
なぜか‥‥私よりも、洵の名前のとこを強調する、私のおかん;
『ほら、ちょうどお祭りもあるし〜。‥‥あんた、林檎飴とか綿菓子とかの部類、好きでしょ?』
え‥‥‥
‥‥別に、そんな好きってわけじゃないんだけど;笑
ってか、おかん‥‥それ、何情報よ?;
とにかく、帰ってこい‥‥ということで、
幸い、バイトの方も、ジャハーンさんと麻衣チャンが、インドの実家にご挨拶に行くということで、どのみち大丈夫だし。
洵も同意したので、久しぶりに実家に帰ることにしたのである。
‥‥ということで、今日がその出発日。
「洵、さっさと顔洗ってきなさーい。あんた、いつまで寝てるのよ;」
私はメイクをしながら、洵の背中を足でつっつく。