卑屈の恋愛方程式
私の手をがっしりと掴み涙を浮かべて懇願されたら…さすがに何も言えなくなってしまい………。
「わかった………。
話してみるわ……!!
何をすれば……いいの?」
私の言葉に涙を浮かべた大きな目を細めて―パアッ…と可愛らしい笑みをみせられた。
「丙お兄ちゃまがバスケ部に戻ってきてくれるようにしてくれたら…きっと丁お兄ちゃまも考えてくれるはず…!!」
彼女の言葉に些か…本当にそんな単純な事で動くかなあ??って考えたけど…あのケダモノの悪しき考えを断つのならと望みをかけ了承してチャイムがなるのと同時に壬衣と共に保健室を後にした―――。