卑屈の恋愛方程式


ピクリとも動かないけど…目の奥に一瞬光が走ったように思えた。



「――言いたいことは…それだけ??」


再び放たれた言葉は気のない素振りをしてフイッ…と身を翻してボールの方向に歩み再びバスケットゴールに向かいドリブルし始めた。



「私は…やるっていったらやるわよー!!

責任持って…あんたにも弟にも妹も学校から追放してやるからっ!!」



……負け犬の遠吠えのように…私は彼に挑戦状を叩きつけたが…彼は振り向かずダンクシュートを決めていた。
< 35 / 41 >

この作品をシェア

pagetop