この恋が永遠になりますように
そしてあたし達は屋上に入った。
「んー、どーする?」
って尋ねてあたしは真琴の方を見た。
しかし、そこに真琴の姿は無かった。
いや、正確には真琴が走り去った後だったのだ。
「杏ー、はやくこっちおいでよ。」
「あ、うん。つか、真琴行くん早すぎでしょ。」
あたしが問いかけたのはお構いなしに真琴は柵から乗り出して下を見ていた。
「ん?なんかいいもんでもあったの?」
そう言ってあたしも真琴と同じように下をのぞき込んだ。
でもそこにあるのは校舎の横に規則正しく並んでいる桜の木があるばかりだった。