この恋が永遠になりますように


だが、そんな篠山を見かねて隣にいた飯草が口を開いた。


「杏はね、急に下の名前で呼ばれて焦ってるんだよ。」


「そんなことか。」


そう言って返事をしたが本当は嬉しかったんだ。


こいつが少しでも俺を意識してくれてる。


そう感じれたことが。


とりあえず、こいつらには感じられたくないから、俺は顔色を変えずに言った。


「行くぞ。」


そう言って倉庫の中へ篠山の手を引きながら入った。


< 169 / 284 >

この作品をシェア

pagetop