旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
 私を見つめる彼の瞳が微かに揺れる。

「そうですか……」

 ふいっと彼が私から視線を外すと、自分の部屋へ入っていった。

 暫くして戻ってきた彼の手には赤のリボンでラッピングされた小さな箱がある。

 それをテーブルの空いたスペースに彼が置いた。

「一日遅れましたが誕生日プレゼントです」

「……え?」

 驚いてテーブルに置かれた箱と彼を交互に見る。

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