旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
「私は雅也さんの味方です。だから……私にまで強がらないでください……。弱音吐いてもいいんですよ」

 左手を重ねたまま彼に笑いかけると、驚いた顔からどこか緊張が溶けた様な安心した表情になるのがわかった。

「ありがとうございます……瑞希さん」

 そう言うと彼は優しく微笑んだ。

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 あれから数日が過ぎたが、彼の忙しさは更に増えほとんど家には居なかった。

 睡眠時間も2、3時間ほどのようで、本当に倒れるのではないかと毎日心配した。

 それほど、彼の会社は追い込まれていると言う事なのだろう……。

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