旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
「三田井との繋がりを欲しがっている野田家からすると、統合回避の援助はしないでしょう」

 彼はそう言うと何口か朝食を口に運び、ご馳走様をした。

「もういいんですか?」

 ほとんど残った朝食を見て思わず不安気な顔で彼を見る。

「すいません。時間がなくて」

 そう言いながら会社へ行く準備をし、早々に彼はマンションから出ていった。

 最近夕飯も残す事が多くなった。

 睡眠時間もなくご飯もあまり食べないで……彼はこんなにも自分の身を削っているのに、統合は免れないのだろうか……。

 私にも何かできる事はないのだろうか……。

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