旦那様は冷徹社長!?～政略結婚は恋の始まり～

　鈴木グループが小さいからと言っても彼一人で支えるのはやはり無理がある――。

　暫く考え込むと意を決して顔を上げ、出掛ける準備を始めた。

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「あら、瑞希さん！いらっしゃい」

「こんにちは」

　バスと電車を乗り継いで２時間半かけて彼の実家にやって来た。

　あの法事以来お義母さん達には合って居なかった為少し躊躇ったが、彼の役に立ちたくて勇気を振り絞ってやって来た。

　居間に通されると、お義母さんがお茶を入れてくれた。

「今日はどうしたの？雅也と喧嘩でもしたのかしら？」

　フフっと上品に笑いながらお義母さんが私を見つめる。

「いえ……ご相談がありまして」

　少し俯いてそう言うと、「何かしら？」と不思議そうに頭を傾けた。