旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
「もしお義父様達が考え直してくれたら雅也さんを助けて――――」

 ――ドンッ!!

 突然の大きな音に体がビクッ!とし、私の顔からは笑顔が消える。

 彼は力一杯握りしめた左手を壁に思いっきり叩きつけると、私を険しい顔で睨みつけた。

「勝手な事をするな!!」

 ――!!

 初めて怒鳴り付けて怒る彼に思わず体が震えだす。

「あの……でもこのままだと雅也さんが……」

 そう言った声は震え、ガタガタ震える体を抑えるように、彼の鞄を抱えるように持つ。

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