旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
 それがきっかけなのか、それともいよいよ会社が危ないのか――。

 次の日から彼はマンションに帰って来なくなった。

 沖君から話を聞くと彼は会社で寝泊まりをしているらしい。

 それでも、いつでも帰って来ても良いようにご飯は毎日2人分作った。

 そんな日々が2週間ほど続いたある日――。

「――え?」

『明後日にそう返事をするみたいだよ』

「……そんな」

 沖君からの電話は、彼が三田井との統合を承諾するという内容だった。

 あんなに頑張っていたのに……、やはり彼だけでは無理だったんだ……。

 彼が諦めたら鈴木グループは無くなるのが目に見えてる。

 あんなに頑張ってきたのに――!

 お祖父さんの想いを誰よりも大事にしてきたのに――!!

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