旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
 彼には諦めて欲しくない――。

 鈴木グループを守ると言った彼の真剣な眼差しは本当に輝いていて、そんな彼を見て私も変わりたいと思えた。

 無くしたらいけない――あの輝きを

 絶対彼は後悔する――!

 そう思うと、鞄を持ちマンションを出ると、タクシーを捕まえ急いで乗り込んだ。

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 ピンポーン

 親しんだ我が家に初めてインターホンを鳴らす。

「どうしたの?瑞希さん」

 連絡もなしに急に帰って来た私を、母が驚いた顔をして出迎えた。

「お父様にお話があります」

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