旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
「お父様……」

 涙を必死に堪えた瞳で父を見つめる。

「統合拒否では援助出来ん。だが鈴木グループが無くなってしまうのであれば話は別だ」

 父はそう言うと、勢いよく立ち上がった。

「早急に赤田財閥と並びに友好関係にある財閥グループと緊急会議を行う」

 ――!?

 父を思わず凝視すると我慢していた涙が溢れだした。

 涙を流し父を見つめるそんな私を、父は見下ろしている。
 そんな父に何度も「有り難うございます!」と泣きながら頭を下げた。

「変わったな……瑞希」

 ――え?

 父はボソッと呟くと早々に居間から出ていった。

 その様子をただじっと涙を流しながら見つめていた――。

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