旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
「確かに全ての責任は俺にあります。彼女から別れを切り出させたのも俺のせいです。申し訳ございませんでした。ですが……彼女と別れて気づいたんです。彼女がどれだけ大きな存在でどれだけ俺にとって必要で大切な人か」

 膝に置いた手を力強く握りしめて、真剣な瞳で両親を見つめる彼を胸が締め付けられる思いで見つめた。

「二度と瑞希さんを離したりしません。幸せにすると誓います」

 そう言うと、彼は座ったままの状態で後ろに下がり座布団から下りると、畳に手を付き頭を下げた。

「ですから――俺に瑞希さんを下さい。お願いします!」

 彼の土下座に目を見張ると、瞳に熱を感じた――。

 彼と並ぶように私も座布団から下りると、両親に土下座をした。

「お願いします。もう一度彼と結婚させて下さい。彼と一緒に居たいんです!」

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