旦那様は冷徹社長!?~政略結婚は恋の始まり~
「花崎君。ここまで処理出来れば後は君達で出来るだろう?悪いが後は頼む」

 椅子から立ち上がり書類を整理するとそれを花崎さんに渡した。

「瑞希さん、お待たせしました。帰りましょう」

「あ、はい」

 ソファに置いた鞄を持つと彼の後を追って社長室を出た。

 エレベーターの中で腕組みをした彼は、近寄りずらい雰囲気を醸し出している。

 元々あまり喋らない二人だが、今の彼には話しかけれそうにない。

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――――――

「彼とは仲がいいんですか?」

「え?」

 赤信号で車が止まると、前を向いたまま彼が聞いてきた。

「大学の中では良かったです。沖君だけではなくて、彼含む友達4人といつも一緒に居ましたから」

「そうですか。とても仲が良さそうにみえましたが」

「兄妹みたいってよく言われてました」

 フフっと笑うと、あの頃が懐かしくて思わず顔が綻ぶ。

「随分うれしそうですね」

「とても懐かしくて……、大学卒業して会ってなかったので」

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