幸せになるために
一応クリスマスカラーって事で。
それに袖を通しつつリビングへと移動し、ストーブを点ける。
パーティーはここで行うつもりだけど、すべての物をテーブルの上に並べるってのはちょっと厳しい。
なので、ダイニングテーブルを活用する事にした。
シャンパンの瓶とシチューの鍋、ケーキを切り分ける包丁など、聖くんの手の届く範囲内にあると危ない物、また、使用前の紙皿やコップなどはダイニングテーブルの方に置いて、リビングのテーブル上にはオードブルとケーキ、食べ物を取り分けた皿や飲み物の注がれたコップだけを置くようにする。
そうすれば3人で座ってもスペースは充分だし、目の前にきちんとご馳走が並んでいる訳だから、パーティー気分が損なわれるという事はない。
何度か立ったり座ったりを繰り返す事にはなるだろうけど、給仕係は主にオレがやるつもりだから、聖くんや吾妻さんを煩わせる心配はないしね。
そう考えながら、オレはダイニングまで歩を進めると、テーブルを持ち上げ、ソファー近くにまで移動させた。
ほんの数メートルの距離だし、テーブルは軽量だから大した労力ではない。
帰って来た時にとりあえずリビングのテーブル上に乗せておいたオードブルを袋から出して、改めて中央に置き直し、キッチンへと向かう。
空になった袋は後で再利用する為に、小さく畳んでカウンターの下に置いてある段ボールの中に収納した。
流しでもう一度手を洗い、冷蔵庫からシチューの鍋を出してガス台の上に乗せ、次に食器棚の下部の扉を開き、昨日購入して来た紙皿などが入っている袋を出して再びリビングへ。
中身を取り出しダイニングテーブルに並べていると、呼び鈴の音が室内に鳴り響いた。
「は~い」
返事をしつつ歩き出し、先ほど同様袋を箱の中に入れてから玄関に向かう。
「いらっしゃ~い」
予想していた通り、ドアの外には吾妻さんが佇んでいた。
右手に提げている白い紙袋の中には、言わずもがなで誕生日兼クリスマスケーキが入っているのだろう。
「どうぞ。上がって上がって」
「お邪魔します」
スリッパを揃えながらそう促すと吾妻さんは中に入り、ドアを閉めて鍵まで施錠してくれた。
それを見届けてから「リビングの方で待ってて」と言い残し、オレはキッチンへと戻る。
それに袖を通しつつリビングへと移動し、ストーブを点ける。
パーティーはここで行うつもりだけど、すべての物をテーブルの上に並べるってのはちょっと厳しい。
なので、ダイニングテーブルを活用する事にした。
シャンパンの瓶とシチューの鍋、ケーキを切り分ける包丁など、聖くんの手の届く範囲内にあると危ない物、また、使用前の紙皿やコップなどはダイニングテーブルの方に置いて、リビングのテーブル上にはオードブルとケーキ、食べ物を取り分けた皿や飲み物の注がれたコップだけを置くようにする。
そうすれば3人で座ってもスペースは充分だし、目の前にきちんとご馳走が並んでいる訳だから、パーティー気分が損なわれるという事はない。
何度か立ったり座ったりを繰り返す事にはなるだろうけど、給仕係は主にオレがやるつもりだから、聖くんや吾妻さんを煩わせる心配はないしね。
そう考えながら、オレはダイニングまで歩を進めると、テーブルを持ち上げ、ソファー近くにまで移動させた。
ほんの数メートルの距離だし、テーブルは軽量だから大した労力ではない。
帰って来た時にとりあえずリビングのテーブル上に乗せておいたオードブルを袋から出して、改めて中央に置き直し、キッチンへと向かう。
空になった袋は後で再利用する為に、小さく畳んでカウンターの下に置いてある段ボールの中に収納した。
流しでもう一度手を洗い、冷蔵庫からシチューの鍋を出してガス台の上に乗せ、次に食器棚の下部の扉を開き、昨日購入して来た紙皿などが入っている袋を出して再びリビングへ。
中身を取り出しダイニングテーブルに並べていると、呼び鈴の音が室内に鳴り響いた。
「は~い」
返事をしつつ歩き出し、先ほど同様袋を箱の中に入れてから玄関に向かう。
「いらっしゃ~い」
予想していた通り、ドアの外には吾妻さんが佇んでいた。
右手に提げている白い紙袋の中には、言わずもがなで誕生日兼クリスマスケーキが入っているのだろう。
「どうぞ。上がって上がって」
「お邪魔します」
スリッパを揃えながらそう促すと吾妻さんは中に入り、ドアを閉めて鍵まで施錠してくれた。
それを見届けてから「リビングの方で待ってて」と言い残し、オレはキッチンへと戻る。