幸せになるために
良かった……。
深々と、安堵のため息を吐いた所でハタと気が付く。
いや、『良かった』って。
何でオレこんなに必死になって、自分自身に合理的な説明を求めてんの?
しかも最近こんな風に、名探偵ばりに推定理論を展開するような状況に、多々陥っているんだけども。
「……やだね~」
もっとケセラセラに生きて行こうぜ。
理屈っぽいやつは、モテないんだからな!
何とか笑いに変えられるよう、おちゃらけながら自己ツッコミを入れてみた。
多少気分が上向きになったので、テレビに集中しようと改めて画面に向き合った際、ふと、右下に視線が流れ、11:20という数字を認識する。
…もうこんな時間か。
ちょっと早いけど、お昼にしちゃおうかな。
散々動き回ったから、約3時間半前に食べた朝食はもう消化されてるだろう。
さて、結局どっちにするべきか。
オレはキッチンへと向かいながら頭を悩ませた。
夕飯は豪華(になる予定)だし、慣れない調理への余力を残しておきたいから、当初考えていた通り、昼はレトルトカレーかカップラーメンで簡単に済ませるつもりだ。
でも、どちらのメニューも捨てがたく、いまだに結論が出せずにいた。
……いや、待てよ?
朝食も夕食も主食は米な訳だから、やっぱ舌を飽きさせない為にも、昼はラーメンにしといた方が良いかな。
食器を洗う手間も省けるし。
そう考えたら急に、ツルツルとした麺ののど越しと、それに絡むオイリーなスープが無性に恋しくなってしまった。
よし、決まりだな。
オレは食器棚の下部にある扉を開け、中にストックしてある5種類のカップラーメンのうち、『醤油とんこつ味』というのをチョイスした。
それを手に、いそいそと流し台の前まで移動する。
湯を沸かそうとして、やかんに麦茶が入ったままだった事に気が付いた。
「中身を空けないと…」
そう呟きながら水切りカゴの前に置いておいた容器をガス台の近くに持って来ると、その中に麦茶を注ぎ入れる。
面倒だから、水洗いで良いや。
空っぽになったやかんを軽く濯いだあと、八分目くらいまで水を溜めた。
「スイッチ、オン♪」
再びガス台にやかんを乗せ、ツマミを回しながら、オレは能天気にも程があるかけ声を発したのだった。
深々と、安堵のため息を吐いた所でハタと気が付く。
いや、『良かった』って。
何でオレこんなに必死になって、自分自身に合理的な説明を求めてんの?
しかも最近こんな風に、名探偵ばりに推定理論を展開するような状況に、多々陥っているんだけども。
「……やだね~」
もっとケセラセラに生きて行こうぜ。
理屈っぽいやつは、モテないんだからな!
何とか笑いに変えられるよう、おちゃらけながら自己ツッコミを入れてみた。
多少気分が上向きになったので、テレビに集中しようと改めて画面に向き合った際、ふと、右下に視線が流れ、11:20という数字を認識する。
…もうこんな時間か。
ちょっと早いけど、お昼にしちゃおうかな。
散々動き回ったから、約3時間半前に食べた朝食はもう消化されてるだろう。
さて、結局どっちにするべきか。
オレはキッチンへと向かいながら頭を悩ませた。
夕飯は豪華(になる予定)だし、慣れない調理への余力を残しておきたいから、当初考えていた通り、昼はレトルトカレーかカップラーメンで簡単に済ませるつもりだ。
でも、どちらのメニューも捨てがたく、いまだに結論が出せずにいた。
……いや、待てよ?
朝食も夕食も主食は米な訳だから、やっぱ舌を飽きさせない為にも、昼はラーメンにしといた方が良いかな。
食器を洗う手間も省けるし。
そう考えたら急に、ツルツルとした麺ののど越しと、それに絡むオイリーなスープが無性に恋しくなってしまった。
よし、決まりだな。
オレは食器棚の下部にある扉を開け、中にストックしてある5種類のカップラーメンのうち、『醤油とんこつ味』というのをチョイスした。
それを手に、いそいそと流し台の前まで移動する。
湯を沸かそうとして、やかんに麦茶が入ったままだった事に気が付いた。
「中身を空けないと…」
そう呟きながら水切りカゴの前に置いておいた容器をガス台の近くに持って来ると、その中に麦茶を注ぎ入れる。
面倒だから、水洗いで良いや。
空っぽになったやかんを軽く濯いだあと、八分目くらいまで水を溜めた。
「スイッチ、オン♪」
再びガス台にやかんを乗せ、ツマミを回しながら、オレは能天気にも程があるかけ声を発したのだった。