正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「何でって、遊びに来たんだよ。郁斗の奴全く連絡も何も寄越さないし」
涼哉はシラっと答えるも。
「要は郁斗の安否確認ね。でも、花鈴にも逢えたらいいな〜とか思ってたでしょ」
ーーギクッ!!!
茉莉花に核心を突かれる。
「そんな訳……ないだ……ちょっとありました」
「やっぱりねー、五十嵐。あんた花鈴が好きなんでしょ⁇」
「………」
「あはは、なんでって顔してるわね〜分かりやすいのよ、五十嵐」
茉莉花に図星を突かれ眉間に皺がよる。
その様子をじっと静かに観察していた郁斗はおもむろに口を開いた。
「……涼哉、お前遊びとか言ったら術使ってでも殺すからな⁇」
なんとも物騒な事を言ってる郁斗だが。
本人はかなり本気で言っているのだ。
「……遊びなわけないだろ」
涼哉は静かに郁斗を見つめ返す。
暫く見つめ合っていたが。
「……しょうがないから手伝ってやるよ涼哉」
「私も嫌だけどアドバイスはしてあげる。あの子は手強いわよ〜⁇」
なんていう会話が繰り広げられていたのだった。
自分の事について話されている事を全く知らない花鈴は。
「………ックチュン‼︎クローゼットちょっと埃っぽいのかなぁ⁇」
自室にて浴衣を捜索していたのだった。