正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「ふふふ、花鈴が可愛いから固まってるだけよ」
ニヤニヤと笑いながら茉莉花。
「……この浴衣が可愛いからじゃない⁇」
私が着ているのは黒地に蝶と牡丹が描かれているもの。
一目見て気に入ったんだよね。
茉莉花は濃い青地に百合と桜が描かれている浴衣。
大人っぽい茉莉花にとっても似合ってるのです。
「でも、いつまでも固まられてるのは困るわね」
そう言うと茉莉花は2人に何かを囁いた。
すると2人が同時に動き出した。
「……っ‼︎お、俺は違う‼︎」
「……は、はあ⁉︎俺が⁉︎」
「あら、花鈴にバレるわよ⁇良いの⁇あたしがなんて言ったか知られても」
クスクスと意地悪な微笑みを浮かべている茉莉花に郁斗達は黙ってしまう。
「と、とりあえず。お祭り行こうよ‼︎」
とっても茉莉花がなんて言ったか気になるけど、聞かないほうが良さそう。
「そうだな。花鈴、とっても似合ってるよその浴衣」