正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
一通り買ったところで、花火を見る場所に移動する。
「……こんなに食えるのか⁇」
「ふふふ、女の子は甘い物とスイーツはいくらでも入るの〜」
持てきれなくて涼哉にも少し持ってもらってます。
さっきよりも人が多くなってる通りを歩くけど。
………あれ、さっきよりも歩きやすい。
チラリと横を見ると涼哉がさりげなく私を人の波から守ってくれていた。
「涼哉、ありがと」
「……何が⁇」
はぐらかす涼哉が、なんだか可愛いと思った。
「さっきまで『手を離して』って煩かったのに諦めたの⁇食い意地の張ってる花鈴ちゃん」
「……こんなに人がいたら諦めるしかないでしょ」
実は私と涼哉は手をあれからずっと繋いだまま歩いていたのです。
いくら離してって言っても離してくれなかった。
だから、私は諦めたんです。