正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
参章
素直な気持ち
狙いを定めて打った涼哉の最後の一発は。
ーーパァン!!!
的確にぬいぐるみの頭に当たり。
ぬいぐるみは下に落ちたのです。
「……涼哉、カッコいい……‼︎」
思わず呟いていた一言。
「すごいすごい‼︎全部当てちゃった‼︎」
余りにも凄くて涼哉に飛びついていた。
「……か、花鈴っ‼︎」
慌てる涼哉を気にせずにそのままお兄さんからお金と当てたものを受け取る。
「嬢ちゃんの彼氏凄えな‼︎」
「ふふふ、有難うございます♪でも、彼氏じゃ無いですよ〜⁇」
お兄さんの言葉を軽く否定すると。
「え、彼氏じゃ無いの⁉︎じゃあ俺が……」
「花鈴、花火始まっちまうぞ⁇」
お兄さんに被せ気味に告げる涼哉。
「え、もうそんな時間⁇じゃあ、行こ‼︎」
「え、嬢ちゃん‼︎せ、せめて「お兄さん、有難うございました」
完全にお兄さんを遮った涼哉。
「……⁇お兄さん有難うございます♪」
「……また来てな〜……」
それに気付くことなく笑顔で涼哉と去っていく花鈴であった。