正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「……残念だったわね⁇五十嵐。花鈴学校でモテちゃうわね」
「……ッチ」
つつっと茉莉花が涼哉に寄っていき。
「お姫様は天然の鈍感ちゃんだから大変でしょうね〜」
「……だからなんだよ」
「朝から花鈴に会えてラッキーとか思ってたでしょ⁇」
「………」
思わず黙り込む涼哉、正しく図星である。
「図星ね。そんな事思う暇があったらアタックしなさいって言ってるのよ」
茉莉花は涼哉の様子を見て図星だと見抜いた。
「……今のままだとあんた、他の人に花鈴取られるわよ⁇」
「………」
仏頂面になる涼哉はまるで『そんな事分かってる』と言わんばかりの顔である。
「茉莉花ー⁇行かないのー⁇」
茉莉花は花鈴に呼ばれ、最後の一言を容赦なく言うと。
「どうするか良く考えることね」
ニコリと勝ち誇ったように微笑み。
「待って花鈴‼︎今行くわー‼︎」
颯爽と花鈴の所に駆けていき、2人で歩いて行ってしまった。
それを不機嫌な表情で見送る涼哉だった。