正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「……涼哉、顔が怖いよ⁇」
その声に男子から目を逸らして目の前に向けると。
「……花鈴」
クスクスと笑う花鈴。
「涼哉、あんまり不機嫌なのだしちゃダメでしょう⁇」
「……るせえな」
自分のところに来てくれて嬉しいが、男子からの視線もあり、八つ当たり気味。
「もう、そんなに拗ねないの。文化祭まわらないよ⁇」
困ったな〜、なんて言いながらクスクス笑ってる花鈴。
「あ、体育頑張ってね⁇」
すれ違いざまにそう言って花鈴は女子の方に行ったのだった。
それを見送ってから気付く。
「……(あれ⁇さっきまでのイライラが消えてる)」
花鈴をもう一度チラリと見て、涼哉も集合が掛けられている場所に向かうのだった。
そして、始まった体育の授業。
「……分かってるよ、お前ら。男子の観たいんだろ⁇」
先生は、女子の懇願の眼差しに負けを認めたらしい。
「……いいよ観ても。どうせ授業になんてならないんだし」
あらら、先生拗ねてるじゃないか。