正反対な2人〜双子は最強陰陽師〜
「花鈴♪タオル貸して」
ニッコニッコしながら手を出してるのは、一体どなた⁇
そう思いたくなるくらい満面の笑みを浮かべてるのは、郁斗さん。
「……へ⁇い、郁大丈夫⁇」
「全然へーき♪タオルちょーだい‼︎」
……なんなんだコイツ。
「あ、うん。はい」
思わず普通に渡してしまった。
「花鈴ありがと♪」
「う、うん……。あ、あんまり無理しないでね⁇」
何がしたいんだ私の片割れは。
心配になりつつ念を押せば。
「花鈴、大好き〜♪」
可笑しくなった相方は抱き着いてきた。
「え、ちょっと⁉︎郁、頭でも打った⁉︎」
慌てる私を他所に何故かご機嫌な郁斗。
周りでは女子達が悲鳴をあげて、大変な騒ぎに。
「……あはは‼︎郁斗、あんた面白しろすぎるんだけど‼︎」
茉莉花は横でバンバン床を叩いて笑い転げている。
「……とりあえず、離れてくれない⁇」
「ごめんね、花鈴。後半も頑張るね‼︎」
「あーうん。頑張って、郁」
この時の私は死んだ魚の様な目をしていたに違いない。